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死・マンガ表現・ツイッター

コロンバス旅行記30:責任編

調査できる最後の日。明日はフライト。備蓄食料を整理しつつ、今日明日の朝食にするためにドーナツを買い込む。枠付けられた時間の中にいるとテキパキ動けるものだ。日本にいるときの日常には終わりがないから、備蓄食料もまぁそのうち処理しよう……ってなっ…

コロンバス旅行記29:おみやげ編

航空会社が登場前手続きをオンラインで早めに済ませとけとしつこく催促してくるようになり、ついに帰国が迫ってきたんだなと実感する。万物がそうであるように今回の滞在にも良かったところと嫌だったところがツブツブと混ざり合っていて、まだまだ居たいか…

コロンバス旅行記28:ありがたや~編

なんとスーザンさんたちのご好意でライブラリの裏側をちょこっと見せていただけることになった。めちゃくちゃ嬉しい。オフィスの中にはでかいリトル・ニモの壁紙とか等身大ガーフィールド人形とか楽しいものがいっぱいあった。コミック・ストリップの鉛版を…

コロンバス旅行記27:ド忘れ編

ここに書こうと思っていたことが絶対あったはずなのに思い出せない……。調査の話ばっかじゃなくてもっと細々とした生活のディテールも書きたいのだが、そういうのはすぐに失われてしまうな。帰る前にと思って残ったサッポロ一番を全部食べたら胃がもたれたと…

コロンバス旅行記26:コマ編

最後の週の始まり。ハースト紙を1904年まで読み終わってから、1896年に戻って世紀の変わり目に何が起こったのか見極めることにする。他にもピューリッツァーやベネットの新聞も読みたいけど時間足りない。近いうちにもう一度来ないといけない。今回の旅のマ…

コロンバス旅行記25:さよならも編

朝起きたら部屋のドアの前に袋が置かれていた。ドリアンチップスと書いてある。隣の部屋にも置かれていた。廊下の突き当りの部屋にはなく、そのドアは開け放たれていた。タイの彼女の部屋だった。どうやら朝早くにこのシェアハウスを発ったらしい。さよなら…

コロンバス旅行記24:無編

なんもせずぼんやりしていた。散歩に行ったが特筆すべきことなし。今日はホームゲームもないしみんな秋休みで店は空いてない。来週はゲームがあるのでメチャ盛り上がるらしい。来週土曜には帰るのだけど。ホームゲームの日はUberが高騰するので早めに行動し…

コロンバス旅行記23:コレポン編

3週間もアメリカにいるのだから多少英語が上達するかと思ったがむしろ悪化している気がする。中途半端に応答の形を知ってしまうと、「この場面はアレを言うべきタイミングなのか?」という問いが頭に浮かぶことで口が止まってしまう。日常会話とは考えながら…

コロンバス旅行記22:時間ねー編

滞在期間はあと1週間しかない!これから読む資料は慎重に決めなければならない。今週はCXCやらなんやらで実はあんまりリーディングルームに入れてなかった。いま1903年あたりを読んでいて、博論のことを考えると『リトルニモ』全盛期の1908年くらいまで行っ…

コロンバス旅行記21:偽物編

1902年あたりのハースト紙は別作品同士をコラボさせる企画をかなり積極的に行っている。『ヘラルド』から「フォクシー・グランパ」を引き抜いてきたときは、連載作品のキャラクターほぼ全員をクロスオーバーさせた作品のなかにグランパを登場させるという気…

コロンバス旅行記20:歯編

起きてしばらくしたらWiFiが繋がらなくなり、スポットが一つもヒットしなくなったので何かと思ったら局所的な停電のようだった。朝は電気つけないので気づくのに時間がかかった。タイ人同居人に聞くと"explosion"が起こったらしい。e-explosion!? 剣呑な……っ…

コロンバス旅行記19:帰りたくなくなってきた編

ひたすら日曜付録読む。「ハッピー・フーリガン」がしっかり軌道に乗った作品になるのはだいたい1901年秋くらいで、翌年からはオッパーが運動を描くのに慣れて一気に画面が変わる。作品レパートリーもアイルランド家政婦ものとかをやめて「アルフォンスとガ…

コロンバス旅行記18:アチアチ編

なんか部屋がクソ熱い。朝の外気温は4度くらいしかないはずなのに喉カラッカラになる。そういえばこの旅行記、回ごとに数字が半角だったり全角だったりバラバラでムカつくなぁ~。一つの文章の中で統一しろという規範だけがあるせいで書くたびにその時の気…

コロンバス旅行記17:即売会じゃなくてEXPO編

昨日行ったイベントは6日間くらい続いていて、今日は日本で言うところの同人誌即売会みたいなものが催されていた。とはいえ同人誌というと語弊があって、出版社やプロのアーティストが正規の流通に乗せた出版物を売っているブースの方がたぶん多い。今日の催…

コロンバス旅行記16:音声通話編

朝起きたら友達たちがディスコードでモンストをやっているようだったのでスマホから参加。2週間くらいしか経ってないけど声を聴いたらなんだかすごく懐かしくなってしまった。別に早く帰りたいとは思わないしなんならもう一ヶ月くらい調査したいけど、それは…

コロンバス旅行記15:チポトレでbowlを頼むときballと聞き取られてないか毎回心配編

1900年のあいだに出たNew York Journalの日曜付録を全部読んだ。ハッピーフーリガンは3月に連載開始している。OCUのデータベースには何故か1900年1月に出たハッピーフーリガンが所蔵されているとあるが確認したところミスであった。この作品は1903年頃には既…

コロンバス旅行記14:英語できない編

英語できない〜。なんというか、言語というのは単語とか文法とかのことではなくあくまでパロールが本体という気がする。単語とその意味を知っていたとしても、それが具体的に使われている現場の記憶というかクオリアみたいなものを蓄積していないと実際の会…

コロンバス旅行記13:走る便器編

オッパーの作品の一番古い類の単行本というかアルバム?をまとめて読む。20世紀初頭の新聞連載をまとめた本のことどう呼んだらいいのかいまいちわからない。「コレクション」だと誤解を呼びそうだし……。1902年に出た作品群と1908年に出たのとがあって、古い…

コロンバス旅行記12:コレクター編

こっちでの生活にも慣れてきた。言い換えるといちいち驚くことが少なくなったのでここに書きたいこともなくなってきた。日記というのは不安を鎮めるための儀式みたいなもので、日常に埋没することができたらもう用済みなのかもしれない。 アウトコールトの伝…

コロンバス旅行記11:1ドル編

コロンバスに来た一番の目的はもちろん調査だが、実は第二の目的がある。ピンボールをやることだ。去年くらいからちょっとずつ遊んでいるのだが、日本だと設置している場所が圧倒的に少ない。都内在住ならかなり恵まれた環境ではあるが、それでも高田馬場ミ…

コロンバス旅行記10:だらけ編

ライブラリ閉まってるし土曜日で街はごった返しているのでのんびりしていた。実際どんな感じでごった返しているのかちょっと見に行ったら本当にそこらじゅうでウォッチパーティをしており、街行く人も皆赤いユニフォームを着ていて、フットボールに興味ない…

コロンバス旅行記9:ブリトー編

朝シリアルに牛乳かけてたら同居人が「日本でもそういうの食べてたの」と聞かれたので「日本では朝起きない」と答えた。日本にいた頃からは想像できない健康的時間サイクルを生きている。最近は帰ったら即眠くなり寝てしまうのでこの日記は翌朝書いているが…

コロンバス旅行記8:カフェインアジア編

気づいたら一週間経った。毎日同じ時間にライブラリ行って同じ時間に帰る生活。引っ越した後とかもそうだけど、新しい場所に行って行動ルーチンを確立していく過程が好きだ。よく考えたら今年は日本で引っ越しした上にコロンバスにも来て、環境を切り替え続…

コロンバス旅行記7:デカくない編

ライブラリの利用時間は最大で1日4時間。分かっていたことだが大したことはできない。部屋に戻ると途端にスイッチが切れて作業できなくなるたちなので別の作業場所を見つけないといけないが、シャイ過ぎてちょっとマクドナルドに入るのも一苦労という。 マク…

コロンバス旅行記6:揚げ物編

今日は授業の関係でライブラリが午前中で閉まってしまうとのことだった。ビリー・アイルランドの資料はリファレンス管理の目的に限り(要するにそのまま複写して図などで使わない限り)所定のフォームを提出すれば好きなだけ撮影できる。オッパーの資料から…

コロンバス旅行記5:お洗濯編

起きてタイ人ルームメイトとちょっと話す。大学に行くバス停を知ってるかと訊かれる。俺的には歩ける距離だから歩くよと言いたいのだがなかなか伝わらない。最終的に"Yeah, but I love walking"でそーなのかー的な感じに着地。実際歩くのは好きだ。 ライブラ…

コロンバス旅行記4:バス怖い編

日曜日。朝起きたら雷雨だったが、2時間くらいで過ぎ去っていった。 今日もライブラリは閉まっている。今日こそはコミックショップに行きたい。コロンバスはダウンタウンのあたりを運行する無料のバスがあるのでそれで移動しよう……と思ったらコロナ流行のせ…

コロンバス旅行記3:時差ボケチキン編

27時間くらいぶっ通しで寝てしまった。よく考えたら飛行機のせいで往路は24時間以上起き続けてたし、そこから3時間くらいの睡眠でライブラリに行ったのだった。俺はそういうことができるタフな人間ではない。ミートボールの残りに「メイヨア」をかけて持参し…

コロンバス旅行記2:初日編

Billy Ireland Cartoon Library and Museumのリーディングルームは事前にメールでアポイントメントを取っておく必要があり、使用できる時間も1000-1200および1330-1530と短い。ガッツリやるなら朝イチで行くべきである。というわけで8時に起きる。時差ボケで…

コロンバス旅行記1:往路編

オハイオ州立大学のコミックスライブラリ目当てに単独コロンバスに行くことにしたので、旅行記みたいなものを毎日簡単に書いていこうと思う。 まぁ初日は全部移動なのでコロンバスの話は少ない。ユナイテッド航空で移動したのだけど、機内食のチキンが東アジ…